2022年夏クールの間に公開されたアニメの中で、気になった&気に入った作画についてsakugabooruのリンクと感想。作品は順不同。
(?)付きは推定(presumed)につき、実際は別の方が担当されている可能性あり。
シャインポスト
・1話
原画:?
作中でも度々リフレインされる、1話冒頭のライブシーン。
もはや現代ダンス作画の極地と言ってもいいのでは。どこを切り取っても可愛い表情、指の先まで自然な動き、違和感のないCGと作画の使い分け…すべてにおいて超一級品。
シンフォギア→ウマ娘2期→シャインポストと同じ制作陣が作って、培ってきた技術の粋が結集されて出来上がった至福のアニメーション。ついにダンス作画もここまで来たかと、もはや感慨深いものすらある。
原画:式地幸喜
後々明かされる3人のダンスの特徴、特に真ん中の春が周り2人を見てバランスを取りながら踊っていることや、右の理王が他の2人から少し遅れていることを丁寧に作画で描写できている。ただでさえ難しいダンス作画に、設定を補強できるだけの説得力を持たせられるアニメは数少ない。
・6話
原画:土井田竜健
オーディションに受かった嬉しさが躍動感あふれる動きで表現された良作画。表情、髪の毛の揺れ感が良い。
・9話
原画:?
50s~の回り込みが圧巻。10年前のTVアニメなら考えられないレベルの高カロリー、高難易度作画だが、CG技術が発達した今だからこそ実現可能な作画だとも言える。
メイドインアビス 烈日の黄金郷
・OP
絵コンテ・演出:小出卓史
全カット上手い。小出卓史 is 神。
(こちらのインタビュー記事も合わせて是非。)
・3話
原画:シュウ浩嵩
原画で見るとやっていることの面倒くささと凄さがより一層分かる。恐ろしく丁寧なお仕事。
シュウ浩嵩さんは「デカダンス」のデカダンスデザイン、最近だと「ヒーラー・ガール」OP冒頭の作画*1などを手掛けられたアニメーターさん。今後も要注目。
・4話
原画:超級豆仁
流体のアニメーションが印象的。ファプタのモフモフ感、干渉機の光沢感の表現が素晴らしい。
・6話
原画:大橋藍人
粘性のある流体作画が見事。敵の内部はCGのはずだが、作画と見事に融合していて画面全体としての違和感はない。
・10話
絵コンテ・演出:小出卓史
原画:杉田柊(?)
上手すぎて変な声が出る。なんだこれは。
原画:FASTO
変形からの腕滑走の疾走感。たまらない。
RWBY 氷雪帝国
・3話
原画:川田和樹
長田さんと共に今のシャフトのアクションを支える川田さん。派手なエフェクトと枚数を潤沢に使った迫力のあるアニメーションは流石の一言。これをコンスタントに出せるならシャフトも凄い会社なんだけどな…現実問題今のシャフトにそんな安定感はどこにもなく。
・原画:長田寛人
崖駆け上った後の着地→エフェクトファサー→武器置き→振り向き→ニコッの一連の流れの溜め詰めの良さよ…長田さんのアニメーションは本当に長田さんしか描けないんだろうなってくらいに独自色が強くて好き。
・12話
・原画:長田寛人
非常にどうでもいい(というか意味が分からない)最終回ラストシーンにぶち込まれる超作画。こんなところで消費して欲しくはない。
サマータイムレンダ
・15話
原画:西谷泰史
一人作監。3Dレイアウトの戦闘シーンは圧巻。
原画:小林恵祐
小林さんの特徴がよく出たアニメーション。何となく着せ恋OPの担当カット*2を思い出す。
リコリス・リコイル
・OP
原画:?
距離感の表現としてこんなに素晴らしいものはそうそうないと思う。からかう千束に本気の蹴りでお返しするたきな。二人の関係性が何気ない日常の1コマを通じて表現された名シーン。
・3話
原画:簑島綾香
百合メリーゴーラウンド。どこから簑島さんだって裏を取ったのかよく分からないけど、納得するのは容易い(簑島さんの実力はプリコネ4話のお仕事で十分すぎるくらいに分からされてるので(これとかこれとかこれとか))。抱き上げながらの周り込みとかいう難易度の高い作画をこれだけの可愛さと躍動感を持って描き出せる画力の高さよ…。
・4話
絵コンテ・演出:竹内哲也
原画:?
25s~からのマガジン交換→銃構える作画が好き。緩急…。
原画:?
39s~のたきなの振り向き動作の溜め詰め、次カットと次々カットのフキの髪の毛の書き込みの細かさと、脱力感の作画、さらに次カットのゲーム機を自分側に引き寄せるサクラのカットのレイアウト、ポージング、タイミングの心地よさ…とにかくべらぼうに上手い。
原画:荒木涼(?)
冒頭の年パスを持つ千束の手の動き、ユニークな表情付け、柔らかさを感じさせる千束の「チンアナゴ~」…上手い。
原画:荒木涼(?)
向かい合っての会話シーン。細部に至るまで丁寧で細やかな芝居付けが光る。からの「さかなー」。
・8話
原画:?
振り向きざまの射撃シーン、髪の毛と服の動きがやたらと細やかで滑らか。敵の撃たれ様やガラスの破片の作画も外連味があって丁寧なお仕事。このシーンを担当した原画さんの拘りと実力の高さが見てとれる。
原画:佐藤利幸、徳丸輝明
www.sakugabooru.com
16s~の背景動画アクションはゴチャゴチャしてるが一見の価値あり。その後のアクション+エフェクト作画全般が徳丸さんの担当シーンとの推測。ラストの電波塔爆発エフェクトが見事。
Engage Kiss
・5話
原画:加藤滉介
作画wiki曰く「金田系アニメーター」。メリハリの効いた戦闘シーンはまさに金田系のそれ。外連味があって楽しい。
原画:?
4s~の寄りの絵がやたら印象に残っている。
・9話
原画:加藤滉介
上と同じく加藤さんのパート×2。特徴が分かりやすい。トリガー作品に紛れていても違和感がないレベルの外連味。
・13話
原画:加藤滉介
どうせなので13話の担当パートも載せておく。
【original anime MV】I’m Your Treasure Box *あなたは マリンせんちょうを たからばこからみつけた。【hololive/宝鐘マリン】
原画:?
・エフェクトもショックコマも上手い…。最後の方の流れ星エフェクトは大島塔也さんのそれ*3を思い出す。
原画:中山直哉
「チカっとチカ千花っ♡」以来お久しぶりな中山さんの一人原画ダンスアニメーション。相変わらず人間の踊ってる映像をデフォルメして二次元のキャラに落とし込む技術のまあ高いこと。髪の毛の揺れ、スカートの布感、表情付け…上手い。
連盟空軍航空魔法音楽隊 ルミナスウィッチーズ
・7話
原画:小森良(?)
今作のメインアニメーターの一人、小森さんの担当シーン(との推測)。周りのシーンとは一線を画す動きの良さ。風にたなびく髪の毛の作画、銃火器周りのエフェクト作画が素晴らしい。
邪神ちゃんドロップキックX
・3話
原画:?
sakugabooruにはほとんど載っていないけど(というかそもそも載るようなタイプの作品ではないのだけれど)、今期の邪神ちゃんは制作体制に余裕があるのか、随分と作画が良くて推せる。皆可愛い。
このシーンは刀を振り回す動きが好きなだけ。
【Ado】風のゆくえ(ウタ from ONE PIECE FILM RED)
原画:森佳祐
全カット化け物みたいに上手いし、とりあえず元のMVを全部見て欲しいのだけど、あえて一つ選ぶならここの歩き作画かなと。起き上がりの重心移動、お尻をはたく前と後とでの微妙な歩様の変化。作画表現の繊細さと美しさには感動すら覚える。
ONE PIECE
・1033話
原画:太田晃博
太田さんの担当パート×2。他のシーンとは一線を画す画風が目を引く。要所要所の寄りカットで見せるカッコいい表情付けや、空間を広く使った作画映えするレイアウト、エフェクトの上手さもさることながら、大胆な線ブレによって生み出されるスピード感と臨場感はまさに圧巻の一言。格が違う。
太田さんは上記の森さんと並び立つ東映の若手エース格。今後の活躍にも要注目。