2022年TVアニメ OP・ED10選

2022年に放送されたTVアニメのOP・EDから10個選出。特に縛りはなし。

 

①「明日ちゃんのセーラー服」 OP ”はじまりのセツナ”

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絵コンテ・演出:黒木美幸

”静”の美しさに満ちたOP。派手な動きこそないが、1カット1カットが瑞々しい日常を鮮やかに切り取る。サビで走る構成は鉄板だが、手をつなぎながら走る(しかも相方は映さない)ところに独創性がある。終わり際、花畑に寝そべる小路のカットは白眉。

 

 

②「明日ちゃんのセーラー服」4話ED ”風にまかせて”

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絵コンテ・演出・作画・仕上げ:浅賀和行

THE IDOLM@STER」6話では竜宮小町のダンスシーンを担当、「四月は君の嘘」ではキーアニメーター・演奏作画監督などで活躍された浅賀氏の一人原画ED。現実の人間のモーションをアニメキャラの動きに違和感なく落とし込むアニメート力の高さ、膨大な枚数を一人で描ききる根気に敬服。ラスト、大技を決めきれずにこける小路が、駆け寄る兎原さんに向ける照れ笑いが良い。

 

 

③「ヒーラー・ガール」OP ”Feel You, Heal You”

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絵コンテ・演出:入江泰浩

入江監督渾身のOP。冒頭1カット目から口パクの精度の高さと、浮遊感の表現、歌詞に合わせた生き生きとした芝居づけに心奪われる。空間を広く使ったコンテも特徴的で、上下方向の動きを大胆に捉えた31s~のカットや、画面の手前側の空間を活用した1m09s~のカットなど、随所に際立った構図が見られる。その分作画カロリーは高いわけだが、こうしてしっかり映像化してしまえるのだから感服。

 

 

④「SPY×FAMILY」ED ”喜劇”

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絵コンテ・演出:錦織敦史

曲はOPの方が好きだけど、映像としてはEDの方が好き。アーニャのコミカルな動きが可愛い前半から、家族団欒を表現した後半へ。外でくすむロイドとヨルが、家の中では色鮮やかに照らされる対比がいい。サビのダンスも活き活きしていて作画表現として素敵。

 

 

⑤「古見さんは、コミュ症です。 2期」ED ”小喋日和”

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絵コンテ・演出:藤本航己

モブサイコ100 Ⅲ」、「チェンソーマン」などでも原画として活躍された藤本氏が初演出で作り上げたED。モーションキャプチャーを元に、最大20人以上のキャラクターを同時に動かす狂気の画面構成。一人ひとりのキャラクターの個性を反映した動かし方、細やかな芝居づけに目を奪われる。

いくらモーキャプが下地にあるとはいっても、実際にそのディレクションをしているのはアニメスタッフ側。これだけの人数の動きを一から考え、アクターさんに演じてもらい、さらにそれを下地に各キャラクターを作画する(当然髪型や等身はキャラクターに合わせて変える必要がある)…となれば作業量の膨大さは計り知れない。制作過程を思うとなお凄さが際立つアニメーション。

 

 

⑥「リコリス・リコイル」ED ”花の塔”

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絵コンテ・演出:足立慎吾

イントロの入りが素晴らしいのは言わずもがな。楽曲、映像、作品の内容、全てが噛み合った最高のED。サビで走る王道の構成も、楽曲の疾走感や爽快感とよくマッチしている。

 

 

⑦「メイドインアビス 烈日の黄金郷」OP ”かたち”

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絵コンテ・演出:小出卓史

細かいカットをオーバーラップさせながら作るタイプのOP映像は、呪術廻戦やチェンソーマンOPの山下清悟演出をはじめ、スパイファミリー2クール目など、近年の高予算アニメにはおなじみになりつつあるが、このOPもその1つ。小出氏と言えば劇場版スタァライトの真矢クロレヴューを担当されたことで(特にスタァライトオタクの中では)知られた存在だったが、OP映像の演出はこれが初めて。

ガンジャ隊とリコさん隊の冒険を並行して描きながら、物語の要素を丁寧に拾って映像に落とし込む構成、1カットごとの密度とテンポの良さが光るアニメーション。

 

 

⑧「ぼっち・ざ・ろっく」OP ”青春コンプレックス”

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絵コンテ・演出:斎藤圭一郎

纏まっていないようで不思議と纏まっているOP。程よい音ハメとカット割りの緩急が心地いい。OPでは4人揃ってのライブシーンを見せず、本編に取っておく計らいも粋。

 

 

⑨「Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-」OP ”どきどきアイデアをよろしく!”

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絵コンテ・演出:新井陽次郎

崩しの効いたデザインが可愛らしい。パステルな色使いと背景のモーショングラフィックスが、明るくポップな雰囲気を作り出しながら、映像全体に心地いいリズムを生んでいる。音ハメが楽しいサビ前の動き、サビ終わりのせるふ&ぷりんのダンスが良い。

 

 

⑩「ヤマノススメ Next Summit」OP ”想いのち晴れ”

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絵コンテ・演出:伊礼えり

豪華アニメーターのリレーで作られた、高密度で贅沢なOP。伊礼氏の類稀な演出センスが日常の1コマを印象的に切り取る。サビ頭、見送る側の視点で描いた5カットはアイデア、レイアウトともに秀逸。

 

 

以上10選でした。

基本的には映像重視…と言いつつも、リコリコEDとかぼざろOPは曲が好きだから選んでいる側面も大きいかもしれない。